母さんへ
「お母さん、もう歩くの疲れた!」「ほな走り。」 今も私は陸上部で走っています。
日本一短い手紙のコンテスト「一筆啓上賞」(福井県坂井市丸岡町文化事業団)。 国内外から多いときには10万編を超える応募がある人気コンテストだ。 昨年のテーマは「笑」。 しんみりとした笑い、愉快な笑い・・・ 上質の笑いが並ぶ優秀作の中でも、ひときわ目をひいたのが冒頭の作品。 「ほな走り」と大阪弁をさらりと盛り込み、テンポ良く笑いを誘う。 作者のプロフィルを確認すると、やはり、大阪の高校3年生の女の子だ。 「大阪は自然な笑いの作品が多い。 素直に笑えるんですよ。 それに方言を方言と感じていないですよね。 大阪弁を誇りに思ってしゃべっているからでしょう」。 数えきれないほどほどの手紙を読んできた同事業団事務局長の大廻政成さんも一目置いた。 【中略】
もっとも、大阪人みなが会話上手で笑わせ上手なわけではない。 ところが、年月とともに「大阪=しゃべり好き、笑わせ好き」のイメージが強調され、期待されるようになった。 「そう思われるならそう振る舞っとこか、というところも大阪人にはあったのでは」 小さいときから家庭、学校、地域社会で、コミュニケーションの訓練を重ね、大阪弁を洗練させる。 それは大阪弁独特の「型」「間」も磨いていく。 「大阪以外の人がしゃべる大阪弁がぎくしゃくするのは、間合いや型を身につけないで単語レベルでしゃべっているから」 だから、大阪弁を、書き言葉にするのは、かなり難易度が高い。 【後略】
≪産経新聞 / 平成22年6月16日≫
「お母さん、もう歩くの疲れた!」「ほな走り。」 今も私は陸上部で走っています。
日本一短い手紙のコンテスト「一筆啓上賞」(福井県坂井市丸岡町文化事業団)。 国内外から多いときには10万編を超える応募がある人気コンテストだ。 昨年のテーマは「笑」。 しんみりとした笑い、愉快な笑い・・・ 上質の笑いが並ぶ優秀作の中でも、ひときわ目をひいたのが冒頭の作品。 「ほな走り」と大阪弁をさらりと盛り込み、テンポ良く笑いを誘う。 作者のプロフィルを確認すると、やはり、大阪の高校3年生の女の子だ。 「大阪は自然な笑いの作品が多い。 素直に笑えるんですよ。 それに方言を方言と感じていないですよね。 大阪弁を誇りに思ってしゃべっているからでしょう」。 数えきれないほどほどの手紙を読んできた同事業団事務局長の大廻政成さんも一目置いた。 【中略】
もっとも、大阪人みなが会話上手で笑わせ上手なわけではない。 ところが、年月とともに「大阪=しゃべり好き、笑わせ好き」のイメージが強調され、期待されるようになった。 「そう思われるならそう振る舞っとこか、というところも大阪人にはあったのでは」 小さいときから家庭、学校、地域社会で、コミュニケーションの訓練を重ね、大阪弁を洗練させる。 それは大阪弁独特の「型」「間」も磨いていく。 「大阪以外の人がしゃべる大阪弁がぎくしゃくするのは、間合いや型を身につけないで単語レベルでしゃべっているから」 だから、大阪弁を、書き言葉にするのは、かなり難易度が高い。 【後略】
≪産経新聞 / 平成22年6月16日≫
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